COLUMN
コラム

2026.07.21

心斎橋院
京都院

更年期・閉経後におりものが変化するのはなぜ?正常な状態と注意すべき症状の違いとは

更年期・閉経後におりものが変化するのはなぜ?正常な状態と注意すべき症状の違いとは

更年期や閉経を迎えると、おりものが変化することがあります。

量や色、においに変化が起こり、「病気なのかな?」「放置していて大丈夫?」と不安を感じる方もいるでしょう。

今回は、更年期や閉経後におりものが変化する理由について解説します。

正常な状態と注意すべき症状の違いや、おりものに異常が出る病気、医療機関を受診する目安もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

おりものの変化に関するお悩みは
お気軽にご相談ください

医療法人心鹿会では
LINE相談も可能です

LINE相談はこちらから

各院の予約空き時間はこちら

目次

更年期・閉経後におりものが変化する理由

年齢によっておりものが変化するのは、一体なぜなのでしょうか。

まずは、更年期・閉経後におりものをはじめとした体に起こる変化をご紹介します。

「エストロゲン」の減少による影響

40代後半に入り更年期を迎えると、女性ホルモンの一種である「エストロゲン(卵胞ホルモン)」の分泌量が急激に減少します。

エストロゲンは、腟のうるおいを保つためにおりものの分泌を促進する役割を持つことから、分泌量が減少すると、比例しておりものも減っていきます。

おりものの量が減少すると、デリケートゾーンが乾燥しやすくなり、細菌から腟を守る自浄作用も低下してしまいます。

そのため、更年期や閉経後になると、性交痛に悩まされたり、細菌感染に悩まされたりする方が増える傾向にあります。

更年期や閉経後におりものが変化した場合、必ずしも原因がエストロゲンの減少にあるとは限りません。

婦人科系疾患を発症した影響でおりものが変化している可能性もあるので、量や色、においや性状に異常が見られないか、常に観察しておくことが大切です。

おりもの以外の体の変化

更年期を迎えると、おりものの量が減る以外にも、「更年期症状」と呼ばれる様々な変化が起こります。

更年期症状の例は、以下の通りです。

身体症状
  • のぼせ、ほてり、発汗(ホットフラッシュ)
  • 頭痛、めまい、肩こり
  • 動悸
  • 疲労感、倦怠感
  • 胃痛、腰痛、背中の痛み
  • 下痢、便秘
精神症状
  • 不安感、無力感
  • 情緒不安定、イライラ

更年期に入ると、ホルモンバランスや自律神経の乱れによって心身に不調が現れやすくなります。

閉経を迎えると落ち着く傾向にありますが、閉経後5〜10年程度は「骨粗鬆症」や「動脈硬化」などの健康リスクが高まるため、早めに対策を取ることが重要です。

ホルモン補充療法(HRT)やレーザー治療・高周波治療によって改善できる可能性があるので、更年期症状に悩まされているという方は、婦人科へご相談ください。

正常な状態と注意すべき症状の違い

正常な状態と注意すべき症状の違い

おりものの量が減ったとしても、健康に問題がなければ様子を見ますが、注意すべき症状が出ている場合は適切な治療を受ける必要があります。

病気が原因でおりものが変化している可能性もあるので、決して放置しないように心がけましょう。

正常な状態のおりものと、異常なサインが出ているおりもの、それぞれの特徴について解説します。

正常なおりものの特徴

更年期に入るとおりものの量が減り、閉経後にはさらに減少します。

一般的に正常な状態だと判断できるおりものの特徴は、以下の通りです。

  • 量:少量(下着に付かない、付いてもごく少量)
  • 色:無色透明・乳白色・やや黄色みを帯びたクリーム色
  • におい:無臭・わずかに酸っぱい
  • 性状:サラサラ・やや粘り気がある

上記のような特徴があれば、問題ないといえるでしょう。

異常が見られないか、観察を続けることが大切です。

注意が必要なおりものの特徴

おりものに以下のような変化があった場合は、婦人科系疾患を発症している可能性があります。

放置していると症状が悪化する可能性があるので、早急に婦人科を受診してください。

  • 量:通常よりも極端に少ない・多い(特に急激に変化した場合)
  • 色:色味が強い黄色・緑色・灰色・茶色(血が混ざっている)
  • におい:魚が腐ったようなにおい・ツンとした酸っぱいにおい
  • 性状:粘り気が強くドロドロ・酒粕状(カッテージチーズのようにポロポロ)・サラサラと水っぽい

上記の他にも、かゆみや痛み(性交痛や排尿痛を含む)、発熱や下腹部痛、不正出血などの症状が出ている場合は、特に注意が必要です。

おりものに異常が見られた場合に考えられる病気

おりものに異常が見られた場合に考えられる病気

おりものに異常が見られた場合は、病気が原因であると考えられます。

病気を発症している場合は適切な治療が必要なので、医療機関へご相談ください。

おりものに影響を与える婦人科系疾患をいくつかご紹介します。

GSM(閉経関連尿路性器症候群)

エストロゲンの減少によって腟の粘膜が薄くなり、乾燥して炎症が起こる状態を「GSM(閉経関連尿路性器症候群)」といいます。

一般的には「萎縮性腟炎」の名称が有名ですが、更年期以降に現れる外陰・腟・尿路の不快な症状をまとめて「GSM」と呼びます。

更年期や閉経後のタイミングでおりものが変化した場合、まず原因として考えられるのがGSMです。

GSMによって腟に炎症が起こると、黄色いおりものや悪臭を放つおりものが出ることがあります。

不正出血が起こって茶色いおりものが出たり、水っぽいサラサラとしたおりものが出たりすることもあるでしょう。

かゆみや痛み、頻尿や膀胱炎の繰り返しなど、症状は多岐にわたります。

自然治癒は期待できませんが、ホルモン補充療法(HRT)や局所エストロゲン療法(腟錠・軟膏)、レーザー治療や高周波治療で改善が期待できます。

治療を受けることで腟の乾燥やゆるみ、性交痛や排尿痛などの改善も期待できるので、更年期症状にお悩みの方は婦人科へご相談ください。

カンジダ腟炎

カンジダ菌とよばれる真菌(カビ)によって、腟や外陰部に炎症が起こる病気を「カンジダ腟炎」といいます。

真菌は腟や外陰部に常在する菌ですが、疲労やストレスなどが原因で体の免疫力が低下した際に、増殖して炎症を起こします。

カンジダ腟炎を発症すると、カッテージチーズのようにポロポロとした、においの少ない白いおりものが出るという点が特徴です。

また、外陰部に強いかゆみやヒリヒリ感が出ることもあるでしょう。

腟錠や外用薬(クリーム・軟膏)を用いた治療で、症状の改善が期待できます。

市販薬でも症状の改善が期待できますが、過去に医師の診断・治療を受けた方を対象として販売されているので、初めて発症したという方はまずは婦人科を受診してください。

細菌性腟症

腟内を健康な状態に整える「デーデルライン桿菌(乳酸菌)」が減少し、細菌が繁殖することで起こる病気が「細菌性腟症」です。

カンジダ腟炎は真菌(カビ)を原因として発症しますが、細菌性腟症は複数種類の雑菌が増加することで発症するという点が特徴です。

細菌性腟症を発症すると、白色や灰色の生臭く、サラサラとした水っぽいおりものが出ます。

おりものの量が増加したり、黄色や茶色のおりものが出たりすることもあるでしょう。

人によっては、外陰部の赤みや腫れ、下腹部痛や不正出血、性交痛などの症状が現れるケースもあります。

抗菌薬や腟錠、内服薬で症状の改善が期待できるので、発症が疑われる場合は婦人科へご相談ください。

性感染症(STI)

性行為を通じて、粘膜や体液の接触により感染する病気を総称して「性感染症(STI)」といいます。

性感染症は若い世代だけのものと思われがちですが、更年期・閉経後の年代でも決して珍しくありません。

当院でも初診時の検査で性感染症が見つかることは少なくないため、年齢にかかわらず気になる症状があれば検査をおすすめしています。

おりものの量が明らかに増加した場合は、性感染症を発症している疑いがあります。

以下のような症状が現れていないか、チェックしてみましょう。

  • ・腟トリコモナス症:悪臭のある泡状のおりものが出る。強いかゆみを伴う。
  • ・淋菌感染症:黄色や緑色の膿に似たおりものが出る。排尿時痛がある。
  • ・性器クラミジア感染症:サラサラとした水っぽいおりものが増える。悪化すると生臭いおりものが出ることがある。

性感染症を放置していると、パートナーにうつしてしまう可能性があります。

また、ピンポン感染(パートナー同士が互いに感染源となり、治療と再感染を繰り返す現象)のリスクもあります。

性感染症の疑いがあるという方は、女性は婦人科へ、男性は泌尿器科で相談してみましょう。

子宮体がん・子宮頸がん

おりものの量が増加した、茶色いおりものが出るという場合は、「子宮体がん」や「子宮頸がん」を発症している可能性があります。

他にも、下腹部痛や腰痛、性交痛や排尿痛などの症状が現れているという場合には、早急に婦人科を受診してください。

子宮体がんや子宮頸がんは深刻な病気であるものの、自覚症状に乏しいという特徴があります。

初期には不正出血が起こる可能性が高いので、出血が見られたり、茶色いおりものが出たりしたら、痛みがなくとも婦人科を受診しましょう。

早期発見がカギとなるので、定期的にがん検診を受けて発症していないかチェックしておくことが大切です。

おりものの異常で医療機関を受診する目安

おりものの異常に気付いても、医療機関を受診すべきかどうか迷っている方もいるでしょう。

婦人科に相談した方が良い、または早急に受診が必要であるケースは以下の通りです。

  • おりものが急激に変化した(刺激臭がする、明らかに量や色が通常と異なる)
  • おりものに血が混ざっている(不正出血)
  • 強いかゆみや痛みがある
  • 性交痛、排尿痛がある
  • 発熱を伴う
  • 下腹部痛、腰痛がある

不正出血が起こっても、問題がない場合と、深刻な病気を発症している場合にわかれます。

適切な検査を行わなければ原因を突き止めることは難しいので、医療機関へご相談ください。

おりものの状態や変化したタイミング、気になる症状などをまとめておくと、スムーズに医師に伝えることができます。

更年期・閉経後のおりものの変化への対処方法

更年期や閉経後におりものが変化した場合、または心身に不調をきたしている場合は対処が必要です。

心身の健康を守るための日常生活のポイントを解説しましょう。

正しい方法でデリケートゾーンをケアする

更年期や閉経後におりものの量が減少すると、自浄作用が低下して細菌感染が起こりやすくなります。

デリケートゾーンを清潔に保つためにも、適切な方法でケアを行うことが大切です。

入浴の際には、ぬるま湯を使って指でやさしくデリケートゾーンを洗浄しましょう。

洗浄力の強いボディソープを使用したり、腟の中まで洗浄したりすると、ダメージを受けて乾燥や腟トラブルが起こりやすくなります。

ゴシゴシと洗いすぎないように注意しながら、丁寧に洗浄するように心がけましょう。

乾燥が気になる方や、性交痛に悩んでいる方は、保湿ケアを行ってください。

保湿ジェルや潤滑用ケアアイテムを使用すると、デリケートゾーンの乾燥を軽減できます。

どのような製品を使用すれば良いのかわからないという方は、婦人科へご相談ください。

パンティライナー(おりものシート)を適切に使用する

近年はパンティライナー(おりものシート)を使用する方が増えていますが、適切な方法で使用することが大切です。

パンティライナーは下着よりも通気性が悪く、雑菌が繁殖しやすいという特徴があります。

長時間同じものを使用していると蒸れやかぶれの原因になるので、こまめに交換しましょう。

蒸れやかぶれを防ぐためには、通気性の良い下着を選択することも大切です。

吸湿性や放湿性に優れた、綿(コットン)・絹(シルク)・麻(リネン)などの天然素材で作られた下着がおすすめです。

規則正しい生活習慣を身につける

更年期や閉経後に心身の不調を感じている方は、ホルモンバランスや自律神経を整える生活習慣を身につけましょう。

不規則な生活を送っていたり、ストレスにさらされていたりすると、おりものだけでなく様々なトラブルが起こりやすくなります。

十分な睡眠と栄養バランスの整った食事を心がけて、ストレスケアも行いましょう。

血行を促進する適度な運動は、自律神経を整えてストレス解消にも役立ちます。

デスクワークが中心だという方は、ストレッチやウォーキングなどの軽い運動から始めてみてください。

医療機関で定期検診を受ける

おりものの変化は、年齢だけでなく病気が原因で起こるケースもあります。

性感染症や子宮体がん・子宮頸がんなど、自覚症状に乏しく、発症に気付くことが難しい病気もあるので、定期的に婦人科を受診して早期発見を目指すことが大切です。

おりものに異常が見られなくとも、1~2年に1回を目安に定期検診を受けましょう。

気になる症状があれば、検診の際に医師に直接ご相談ください。

更年期・閉経後の体のお悩みは医療法人心鹿会へご相談ください

更年期・閉経後の体のお悩みは医療法人心鹿会へご相談ください

更年期や閉経に伴い、おりものが変化することは珍しくありませんが、正常な状態と注意すべき症状を見極める必要があります。

稀ではあるものの、子宮体がんや子宮頸がんのような深刻な病気の影響でおりものが変化しているケースもあるので、異常が見られた場合は決して放置しないように心がけましょう。

更年期・閉経後の体の変化にお悩みの方は、医療法人心鹿会へご相談ください。

患者様一人ひとりの症状に合わせて、適切な治療方法をご提案いたします。

当院の医師や看護師は全員女性ですので、デリケートなお悩みもお気軽にご相談ください。

医療法人心鹿会では
全て女性スタッフが対応いたします。

各院の予約空き時間はこちら

この記事の監修者
二宮 典子

医師。泌尿器科専門医・指導医、漢方専門医、性機能専門医。
2015年から女性医療に特化したクリニックの院長として泌尿器科・婦人科・性機能に関する専門的診療に従事。医療者向けの講演会や一般向けのYouTubeなど幅広い活動を行う。2021年にNINOMIYA LADIES CLINICを開院し、院長就任。自院では、医療者にしかできない誠実で安全な美容を提供するべく、アートメイク・女性器治療などにも注力する。