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2026.09.24

心斎橋院
京都院

子宮頸がんワクチンの副作用とは?主な症状や注意点、受診の目安について解説

子宮頸がんワクチンの副作用とは?主な症状や注意点、受診の目安について解説

子宮頸がんの予防に有効とされるワクチンが、「子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)」です。

接種した方が良いと聞いたものの、「副作用が心配」「安全性は大丈夫なの?」と不安を感じている方もいるでしょう。

実際には、接種部位の痛みや腫れなどの軽い副反応がみられることがありますが、多くは一時的なもので自然に改善します。

一方で、まれに重い副反応が報告されているため、正しい知識を身につけたうえで接種を検討することが大切です。

今回は、子宮頸がんワクチンの主な副作用(副反応)や安全性について詳しく解説します。

接種後の注意点や、副作用が現れた場合の受診の目安についてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

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目次

子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)とは?

子宮頸がんの主な原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)の感染を予防するワクチンが、「子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)」です。

HPVは性交渉の経験がある女性の多くが一生に一度は感染するといわれる身近なウイルスですが、多くの場合は免疫の働きによって自然に排除されます。

しかし、一部では感染が長期間持続し、子宮頸がんやその前段階の病変を引き起こすことがあります。

HPVワクチンは、このようなHPV感染を予防することで、子宮頸がんの発症リスクを低減することが期待されるワクチンです。

現在、日本では「9価HPVワクチン」を含む複数のワクチンが使用されており、接種することで多くのHPV型に対する予防効果が期待できます。

また、HPVワクチン(9価HPVワクチン)は定期接種の対象となっており、対象年齢の方は公費で接種できます。

対象者や実施医療機関、予約方法などは自治体によって異なる場合があるので、お住まいの自治体のホームページで最新情報をご確認ください。

参考:大阪市「子宮頸がん予防(HPV)ワクチンの接種について」

参考:京都市「ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンの定期予防接種について」

子宮頸がん以外の疾患(尖圭コンジローマなど)の予防にも有効

現在、日本で主に使用されている「9価HPVワクチン」は、子宮頸がんの原因となるウイルスだけでなく、性感染症の一つである「尖圭コンジローマ」の原因となるウイルス(HPV6型・11型)の感染も防ぐことができます。

尖圭コンジローマは、イボのような病変ができる性感染症で、治療後も再発を繰り返すことが多く、身体的・精神的な負担が大きい疾患です。

HPVワクチンを接種することは、子宮頸がんだけでなく、こうした厄介な疾患からご自身の身を守ることにも繋がります。

子宮頸がんワクチンの接種対象・スケジュール

子宮頸がんワクチンの接種対象・スケジュール

HPVワクチンは、一定の年齢を対象に公費で接種できる定期接種が実施されています。

接種時期によって必要な回数や接種間隔が異なるため、スケジュールを事前に確認しておくことが大切です。

定期接種の対象年齢

定期接種の対象となるのは、小学6年生から高校1年生相当の女子です。

標準的な接種時期は中学1年生とされており、公費で接種を受けることができます。

HPVは性交渉によって感染することが多いため、感染する前にワクチンを接種することで高い予防効果が期待できます。

そのため、性交渉を経験する前の年代での接種が推奨されているのです。

接種回数・接種間隔

接種の回数や間隔は、HPVワクチンの接種を開始する年齢や使用するワクチンによって異なります。

現在、日本で広く使用されている「9価HPVワクチン(シルガード®9)」は、15歳未満で初回接種を受けた場合は2回、15歳以上で初回接種を受けた場合は3回が基本です。

2回の場合は通常6~12ヶ月の間隔をあけて接種し、3回の場合は決められた間隔で計3回接種します。

十分な予防効果を得るためにも、自己判断で中断せず、医師の指示に従って最後まで接種を完了させましょう。

高校1年生は秋までの初回接種がおすすめ

高校1年生相当の方が公費による定期接種を希望する場合は、年度内に必要な回数を完了できるよう、秋頃までに初回接種を受けることが推奨されています。

HPVワクチンは1回で完了するものではなく、決められた間隔をあけて複数回接種する必要があります。

年度末近くに初回接種を受けると、公費で必要回数を完了できなくなる可能性があるため注意が必要です。

初回接種時の年齢接種回数接種間隔(※9価HPVワクチンの場合)
15歳未満2回1回目から6~12ヶ月後に2回目を接種(通常6ヶ月後)
15歳以上3回1回目・2ヶ月後・6ヶ月後を目安に計3回接種

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定期接種の年齢を超えた場合は?

定期接種の対象年齢を超えた場合でも、HPVワクチンを接種することは可能です。

HPVワクチンは性交渉を経験する前の接種でより高い予防効果が期待できますが、性交渉の経験がある方でも、まだ感染していないHPV型への予防効果が期待できます。

そのため、17~45歳でHPVワクチンを接種していない方は、年齢や接種歴などを踏まえ、医師と相談したうえで接種を検討すると良いでしょう。

ただし、すでに感染しているHPVを排除したり、感染によって生じた病変を治療したりする効果はありません。

また、定期接種の対象年齢を超えた場合は原則自費となるため、費用や接種スケジュールを医療機関へ確認しましょう。

子宮頸がんワクチンの主な副作用(副反応)

子宮頸がんワクチンの主な副作用(副反応)

HPVワクチンを接種した後は、副作用(副反応)が現れることがあります。

しかし、多くは接種部位の痛みや発熱などの軽度かつ一時的な症状であり、数日以内に自然に改善します。

一方で、重い副反応が報告されることもありますが、その頻度は非常にまれです。

次に、HPVワクチンでみられる主な副反応と、それぞれの特徴についてご紹介します。

軽度・一過性の副反応

最も多くみられる副反応は、接種部位の痛みや腫れ、赤みです。

そのほか、発熱や頭痛、倦怠感や筋肉痛などの全身症状が現れることもあります。

これらの副反応は、ワクチンによって免疫が働くことで起こる反応であり、多くは数日以内に自然に改善します。

また、接種時の痛みや緊張、不安などが原因で、失神(迷走神経反射)が起こることがあります。

接種後は転倒によるけがを防ぐためにも、15~30分程度は医療機関で安静に過ごすことが推奨されています。

まれに起こる重篤な副反応

重篤な副反応が起こる可能性もありますが、その頻度は非常にまれです。

代表的なものとして、急激なアレルギー反応である「アナフィラキシー」が挙げられます。

アナフィラキシーでは、じんましんや全身のかゆみ、呼吸困難や血圧低下などの症状が急速に現れるため、速やかな対応が必要です。

国内外ではHPVワクチンの安全性について継続的な調査が行われており、現在は子宮頸がんの予防効果が副反応のリスクを上回ることが確認されています。

ただし、接種後に気になる症状が現れた場合は、自己判断せず医療機関へ相談しましょう。

子宮頸がんワクチンの安全性と注意点

HPVワクチンは国内外で広く使用されているワクチンであり、日本では接種後の健康状態を把握するための体制も整えられています。

ここでは、HPVワクチンの安全性や、接種前に知っておきたい注意点について解説します。

国内外で安全性の評価が続けられている

HPVワクチンは世界各国で使用されており、有効性だけでなく安全性についても継続的な評価が行われています。

世界保健機関(WHO)や各国の専門機関は、接種によるメリットが副反応のリスクを上回るとして、HPVワクチンの接種を推奨しています。

日本では、2013年に積極的勧奨が一時差し控えられた時期がありましたが、その後、国内外の調査や専門家による検証が進められ、安全性に関する科学的知見が蓄積されました。

これらの結果を踏まえ、2022年4月から積極的勧奨が再開されています。

現在も接種後の健康状態は継続的に調査・評価されており、安全性の確認が続けられています。

不安がある方は、医師と相談したうえで接種を検討しましょう。

参考:厚生労働省「HPVワクチン」

接種前に知っておきたい注意点

HPVワクチンを接種する前には、体調が良好であることを確認し、発熱や急性の病気がある場合は接種を延期することがあります。

これまでにワクチンで強いアレルギー症状を起こしたことがある方や、治療中の病気がある方は、事前に医師へ相談してください。

接種当日は、問診票に既往歴や服用中の薬、体調などを正しく記入し、気になることがあれば遠慮せず医師へ伝えましょう。

さらに、接種後は失神(迷走神経反射)による転倒を防ぐため、15~30分程度は医療機関で座る、または横になって様子を見ることが推奨されています。

接種後に息苦しさや全身のじんましんなど、気になる症状が現れた場合は、速やかに医療スタッフへ申し出る、または医療機関を受診してください。

接種後に注意したい症状と受診の目安

接種後に現れる副反応の多くは一時的であり、数日以内に改善することがほとんどです。

しかし、症状によっては医療機関の受診が必要となる場合もあります。

接種後の過ごし方とあわせて、受診の目安となる症状について確認しておきましょう。

様子を見ても良い症状

接種後に以下の症状が現れた場合は、様子を見て受診を検討しましょう。

  • 腫れ
  • 赤み
  • 軽い発熱
  • 頭痛
  • 倦怠感 など

症状が軽い場合は、水分を十分に補給し、無理をせず安静に過ごしましょう。

接種部位の痛みや腫れが気になる場合は、患部を冷やすことで症状が和らぐこともあります。

ただし、症状が悪化したり長期間続いたりする場合は、自己判断せずに医療機関へ相談してください。

早めに医療機関を受診した方が良い症状

接種後の症状が数日経っても改善しない場合や、日常生活に支障をきたすほどの強い痛みや高熱が続く場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

特に、通常の副反応とは異なる以下の症状が現れた場合も注意が必要です。

  • 手足のしびれ
  • 手足に力が入りにくい
  • 激しい頭痛
  • 繰り返す失神 など

症状がワクチンによる副反応かどうかは自己判断が難しいため、不安な症状がある場合は接種を受けた医療機関、またはかかりつけ医へ相談することをおすすめします。

救急受診が必要な症状

接種後に以下の症状が現れた場合は「アナフィラキシー」の可能性があるので、ただちに医療機関を受診してください。

  • 呼吸が苦しい
  • 顔や唇、のどの腫れ
  • 全身のじんましん
  • 意識がもうろうとする など

アナフィラキシーは接種後すぐに起こることが多く、迅速な治療が必要となるため、速やかに医療機関を受診するか救急車を要請してください。

また、けいれんや意識障害などの重い症状が現れた場合も、様子を見ずに救急受診が必要です。

接種後に普段とは明らかに異なる症状が現れた場合は、早めに医療機関へ相談しましょう。

子宮頸がんワクチンに関するよくある質問

副作用以外にも、接種後の生活や接種対象など、HPVワクチンについてまだ疑問や不安が残っているという方もいるかもしれません。

最後に、子宮頸がんワクチンに関するよくある質問をご紹介します。

接種を迷っているという方は、ぜひ参考にしてください。

Q1. 接種後に運動や入浴はできますか?

接種当日の入浴は基本的に可能ですが、長時間の入浴やサウナは避けましょう。

また、激しい運動や飲酒は血行が促進され、副反応が強く出る可能性があるため控えることをおすすめします。

接種後は十分な水分補給を行い、体調に異変がないか確認しながら安静に過ごしましょう。

Q2. 接種できない人はいますか?

発熱している方や急性の病気にかかっている方は、接種を延期することがあります。

また、HPVワクチンの成分で重いアレルギー反応を起こしたことがある方は接種できません。

持病がある方や妊娠中・妊娠の可能性がある方は、事前に医師へ相談したうえで接種を検討しましょう。

Q3. 接種後も子宮頸がん検診は必要ですか?

接種後にも検診は必要です。

HPVワクチンは子宮頸がんの原因となる多くのHPV型を予防できますが、すべての感染を防げるわけではありません。

そのため、ワクチンを接種した方も20歳以降は定期的に子宮頸がん検診を受けることが大切です。

ワクチンと検診を組み合わせることで、子宮頸がんの予防効果をさらに高められます。

子宮頸がんワクチンに関するご相談は医療法人心鹿会へ

子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)には、子宮頸がんの予防が期待できます。

接種後には接種部位の痛みや発熱などの副反応がみられることがありますが、多くは軽度で一時的な症状とされています。

HPVワクチンの接種を検討している方は、医療法人心鹿会へご相談ください。

ワクチンのメリットや副反応のリスク、接種前後の注意点など、当院のスタッフが患者様に寄り添って丁寧にご説明いたします。

接種を迷っている方や副反応について不安がある方は、まずはお気軽にご相談ください。

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この記事の監修者
二宮 典子

医師。泌尿器科専門医・指導医、漢方専門医、性機能専門医。
2015年から女性医療に特化したクリニックの院長として泌尿器科・婦人科・性機能に関する専門的診療に従事。医療者向けの講演会や一般向けのYouTubeなど幅広い活動を行う。2021年にNINOMIYA LADIES CLINICを開院し、院長就任。自院では、医療者にしかできない誠実で安全な美容を提供するべく、アートメイク・女性器治療などにも注力する。

この記事の監修者
池田 裕美枝

京都大学医学部卒業。総合内科研修後、産婦人科に転向。現在、海と空クリニック京都駅前院の院長として専門的診療に従事。また、神戸市立医療センター中央市民病院女性外来等を担当しつつ京都大学大学院医学研究科にて、女性の社会的孤立や月経前症候群による社会的インパクトなどを研究している。