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スタッフブログ

2018.07.30

心斎橋院

2018年4月 第106回泌尿器科学会総会@京都 その1

LUNAブログをご覧いただきありがとうございます。

院長 二宮典子です。

 

2018年になり、あっという間に7カ月が過ぎましたね。

殺人的猛暑と言われていますが皆さまお変わりありませんか?

 

春から夏に参加した学会報告です。

 

本当は参加後、すぐに投稿したいのですが

この半年、なかなか筆が(タイピングが)すすまず。

気が付けばもう半年以上ほったらかしと、焦っているわけです。

 

では本題。まずは4月19日から開催されていた日本泌尿器科学会学術総会について


今年の日泌総会は京都にある国立京都国際会館で行われました。

国立京都国際会館について

京都の宝ヶ池近くまで行くことはなかったので、初めての訪問でしたがとてもきれいなところで

さすが国際と名前が付くだけあって建物も個性的で変わった建築です。

日帰り参加になりましたがお天気もよく、

入口のアプローチからの景観も素晴らしかったです。

 

総会について思うこと、それは、男性医師が多いということ。

泌尿器科なので当たり前ですが、

この5年ほどは女性泌尿器科・性機能・漢方中心の学会に主に参加しますので

女性の割合が多い(それでも少ないですが)

総会にくると、規模の大きさと男性医師の多さに今更ながらびっくりします。

 

さてさて

私は21日に

「乳癌治療女性における腟・下部尿路症状の調査とCO2フラクショナルレーザー治療による初期治療経験の報告」

を行ってきました。

ざっくり説明します。

 

乳癌の患者さん他の癌種に比較すると患者さんが若い。

治療が行われたあとも、癌のサバイバーとして長い人生が待っている。

しかし、乳癌の特性上、女性ホルモンを減らすような治療を行うことがほとんどで

治療後も再発の懸念から女性ホルモン使用が制限されることが多い。

長期間にわたる女性ホルモンの枯渇は、女性の尿路や性器に問題を起こすが、

現在の日本では、女性ホルモンの補充という治療選択肢はない。

そこで、尿路・腟に不快な症状がでた乳癌(乳癌治療後)の患者さんに

CO2(炭酸ガス)フラクショナルレーザーを使用してみたら

副作用もほとんどなく、

良好な結果を得ることができました。よかったよかった。

 

という内容です。

もちろん、尿路性器症状のすべてが改善するわけではありませんが、

昔なら、放置されていたデリケートな問題に

今後はなんらかの介入(ケア・対処・治療など)ができる可能性が広がったんです。

まだまだ科学的データは必要ですが

今後も安全かつ適切な治療が行えるよう頑張っていきたいと思います。

 

CO2フラクショナルレーザーはもともとは

にきびなどの瘢痕(クレーターと言われるぼこぼこした皮膚の状態)に

照射を行うことで滑らかになるという

美容医療業界で以前から行われている治療です。

それを外性器・外尿道口周辺に応用して粘膜修復を行う治療です。

そういった手技のことを『モナリザタッチ』と言います。

http://www.monalisa-touch.com/

LUNA心斎橋ではモナリザタッチの施術が可能ですが

自費治療とはいえ、れっきとした医療行為であり、

患者さんの症状に対し適応があるかは

必ず担当となる医師が所見をとり、医学的な判断してから行います。

 

ご興味のある方はぜひお問合せくださいね。

この記事の監修者
二宮 典子

医師。泌尿器科専門医・指導医、漢方専門医、性機能専門医。
2015年から女性医療に特化したクリニックの院長として泌尿器科・婦人科・性機能に関する専門的診療に従事。医療者向けの講演会や一般向けのYouTubeなど幅広い活動を行う。2021年にNINOMIYA LADIES CLINICを開院し、院長就任。自院では、医療者にしかできない誠実で安全な美容を提供するべく、アートメイク・女性器治療などにも注力する。