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スタッフブログ

2020.02.20

心斎橋院

モナリザタッチのこと⑦ モナリザタッチの効果 パート4~排尿症状~

みなさん、おはようございます。

二宮レディースクリニック 院長の二宮典子です。

本日はモナリザタッチのこと第7弾 ~モナリザタッチの効果 その4~

についてです。

私が以前、院長を務めていた「LUNA心斎橋」では、モナリザタッチを施術させていただく理由として2番目に多かった排尿症状

果たしてモナリザタッチの効果はどうだったのでしょうか…

結果は

じゃじゃじゃん。

はい、これだけ見せられてもよくわかりませんね。

すみません。

昨年3月にアメリカのアトランタで開催された国際女性性機能学会(ISSWSH)で実際に私が発表させていただいた内容からデータ部分だけ抜粋したものなのですが。

まず、排尿症状といっても尿漏れのある、なしで

もともとの病気の状態が大きく変わると思いましたので

治療前から尿漏れを感じている人と、尿漏れのない人に分けて

データを解析しています。

そして、

泌尿器科の症状には

それぞれ専門的な質問票があるので、

その中のICIQ-SFとOABSSを使用して前後で比較しています。

図の中でWET group とDRY groupとありますが、

WET、つまり漏れているのを感じている群

DRY、つまり普段漏れに困っていない群

という区別を行っています。

ICIQ-SFという質問票は主に尿漏れの状態を確認する質問票です。もともと漏れのある人(WET)にどのように前後変化があったかを調べた結果は (図では一番左にあるのグラフ) 、

統計的有意差をもってかなり症状が改善した

という結果が得られたということを示しています。

また、OABSSという質問票は、 頻尿や尿意切迫感 の状態を確認する質問票です。

これは、もともと漏れのある人(WET)とない人(DRY)それぞれが、モナリザタッチの治療を行ってどのように前後変化があったかを調べた結果は (図では真ん中と右にあるグラフ)

統計的有意差はでないという結果になりました。 

それから、

漏れと頻尿以外にも患者さんたちが困っている排尿症状というのがありますが

それを調べる質問票というのがCLSSという質問票です。

この質問票は

日中の頻尿

夜間の頻尿

尿意切迫感

尿意切迫感による尿漏れ

腹圧をかけることでの尿漏れ

排尿の勢いの低下

排尿をするときに力をかける必要があるか

残尿感

尿道の痛み

とかなり網羅的に排尿症状を確認することができる質問票です。

これについての結果は

じゃじゃん。

こちらも、

さきほどの結果と同様、

WET group (漏れの自覚あり群)とDRY group(漏れの自覚ない群)に分けて解析を行っています。

CLSSはもともと質問する内容が多いので、

治療前から困っておらず、

治療後も悪化のない人はデータから省いています。

グラフの色は

濃い色が、良くなった

水色が、変化なし

黄緑が、悪くなった

という結果を示しています。

解析、難しいのですが

グラフの見た目だけの印象で言うと、

漏れを感じている人は、

頻尿や残尿感なども含め

全体的に良くなっていると感じている人が多く

漏れが最初からなかった人は

頻尿や切迫感に効果を実感した患者さんもいたが

そこまで大きな変化がなかった

端的に言うと

良くなる人は良くなる

変化のない人は、まったく変化がない

なんじゃそれ!

まぁまぁ、そう言わず。

というのも、この結果は泌尿器科医である私にとっては

やっぱりね、という感覚なんです。

理由はモナリザタッチの守備範囲と、

排尿症状の原因の複雑さに関係していると思います。

排尿症状というのは

患者さんは自分が感じていることだけを訴えます

例えば

 『オシッコ近いのだけ困ってるねん』

 『夜だけトイレに起きるからなんとかして』

 『トイレみると急に行きたくなるわ、普段どうもないのに』

など好き勝手言います。

そして、わりと簡単に治ると思っている人が多いのも事実です。

しかし!

しかし!

排尿症状というのは

その人の現在の生活/病気・過去の生活/病気・性格・仕事や家庭環境すべての集大成といっても過言ではない!

のです。

大げさ(笑)

でもこれは本当。

だって、医者が頻尿を治すために

薬をだしたところで、

心配だからとりあえずトイレいっとく

という患者さんの心理的行動までは

制御できません。

さらに、加齢による体力不足や体格

精神的な不安定

食べ物の好み

趣味や服装、住環境・睡眠環境

すべてが排尿に影響するので

一般的に頻尿や失禁に効果があるという保険で認められた薬でさえ、

その効果は完璧ではないのです。

なので、レーザーが貢献する部分はありますが、

モナリザタッチが治療対象にしている場所だけで

パーフェクトにどうにかできるというものではないので、

この結果もある意味私には納得のいくものだったりします。

とは言え、

個別の患者さんの感想ではありますが、

外陰・尿道の粘膜が薄くなっていることで刺激をうけやすくなって

尿意切迫感や頻尿が生じている患者さんには

モナリザタッチはとっても、とっても

効果抜群です。

ただし、

前回にも書かせていただきましたが

それを診察して治療に反映するのが

医者の知識と技術です。

モナリザタッチがある病院ならどの先生でも上手なのかは

責任を持てませんのであしからず…。

今回は、

モナリザタッチが排尿症状に効果があるのかについて

長々と言い訳も含め

書かせていただきました。

読みにくい文章も多く

グラフもそのまま引用したので

分かりにくいと思った方もいらっしゃったかもしれませんが

ご容赦ください。

二宮レディースクリニックのモナリザタッチは

院長 二宮が患者様お一人お一人の診察・適応を判断し

責任をもって施術をさせていただきます。

二宮レディースクリニックのモナリザタッチご料金

1回 55,000円(税込)

3回セット 143,000円(税込)

外陰のみ 1回 33,000円(税込)

(3回セットは4週間ごとの施術が効果的です。)

最後までお読みいただきありがとうございました。

次回はモナリザタッチの性交痛への効果についてのお話です。

この記事の監修者
二宮 典子

医師。泌尿器科専門医・指導医、漢方専門医、性機能専門医。
2015年から女性医療に特化したクリニックの院長として泌尿器科・婦人科・性機能に関する専門的診療に従事。医療者向けの講演会や一般向けのYouTubeなど幅広い活動を行う。2021年にNINOMIYA LADIES CLINICを開院し、院長就任。自院では、医療者にしかできない誠実で安全な美容を提供するべく、アートメイク・女性器治療などにも注力する。