COLUMN
コラム

2024.08.06

心斎橋院

治験とは?役割や種類、参加方法や薬が完成するまでの流れについて解説

治験とは?役割や種類、参加方法や薬が完成するまでの流れについて解説

「治験」という言葉は知っていても、どのようなことをするのか詳細までは知らないという方は少なくありません。

参加したいと思っていても、安全性に不安があって躊躇しているという方もいるのではないでしょうか。

今回は、治験の役割や種類について解説します。

参加方法や薬が完成するまでの流れもご紹介しますので、興味があるという方はぜひご一読ください。

二宮レディースクリニックでは
治験参加を募集しております

ご興味のある方はご相談ください。

治験の詳細はこちらから

LINE相談はこちらから

目次

治験とは?

治験とは

参加を検討する前に、まずは基礎知識を学んでおきましょう。治験の役割と、新薬の開発から完成するまでの流れをご紹介します。

治験の役割

厚生労働省から承認を得ることを目的に行われる、「未承認薬」や「適応外薬」を用いた臨床試験を治験といいます。

治療のために日々様々な新薬が開発されていますが、安全性や有効性が証明できなければ患者様に使用することはできません。

臨床試験の結果をもって厚生労働省に申請し、薬として承認されて初めて患者様への使用が認められるのです。

治験は、新薬を世に送り出すための必須課程だといえるでしょう。

製薬会社が行う「企業治験」と、医師が主体となって行う「医師主導治験」があります。

薬が完成するまでの流れ

新薬が開発され、市場に出回るまでの流れは以下の通りです。

  1. 基礎研究
  2. 非臨床研究
  3. 治験
  4. 承認申請
  5. 製造・販売
  6. 製造販売後臨床試験

基礎研究で病気の原因に関する研究が行われ、目的とする作用を持ったいくつかの成分を「薬の候補」として選定します。

そして動物を対象とした非臨床研究で薬の安全性や有効性を確認した後、人間を対象とした治験が行われます。

実際に患者様への投薬が行われるまでに5~8年という長い期間をかけて入念に研究が行われるため、治験で実際に患者さんに投薬が行われる時には深刻なトラブルが起こる可能性は低いといえるでしょう。

これまでの試験や治験の結果を厚生労働省に提出すると審査が行われ、承認されると製造・販売が可能となります。

薬として販売された後にも、さらに多くの患者様に使用された結果をみて、効果や副作用などを調べる製造販売後臨床試験が行われることもあります。

治験の種類

治験の種類について

臨床試験の一つである「治験」には3つの段階があり、安全性や有効性を確認しながら順番に進められます。

それぞれの段階の特徴をご紹介します。

第Ⅰ相試験

動物試験(非臨床研究)で安全性と有効性が確認された後、初めて患者様に薬を投与する試験を「第Ⅰ相試験(第Ⅰ相臨床試験)」といいます。

一般的な第Ⅰ相試験では、病気のない健康な方へ治験薬を投与し、安全性や適切な投与量を調べます。

体内でどのように吸収され、どのように排出されるかといった点も調べられるでしょう。

使用される薬と投与量については、事前に医師から説明が行われます。

第Ⅱ相試験

第Ⅰ相試験で副作用が明らかになり、適切な投与量や投与方法が決定した後に行われるのが、治験の第2段階にあたる「第Ⅱ相試験(第Ⅱ相臨床試験)」です。

第Ⅰ相試験よりも多い人数で行われます。第Ⅰ相試験が主に健康な方に投与していたのに対し、第Ⅱ相試験以降は、実際に治療が必要な患者様に対して薬の投与を行い、安全性と有効性を確認します。

第Ⅱ相試験の目的は、病気のある患者様に最も適切な投与の量や時間などを検証することです。

希少がんのように患者様の数が少ない薬の場合は、大規模な第Ⅲ相試験を行わずに、第Ⅱ相試験が終了した時点で厚生労働省へ承認申請を行うこともあります。

第Ⅲ相試験

第Ⅰ相、第Ⅱ相試験を経て、安全性と投与量がある程度確実になった後に行われるのが「第Ⅲ相試験(第Ⅲ相臨床試験)」です。

第Ⅲ相試験では、実際に病気のある方を対象として、第Ⅰ、第Ⅱ相試験に比べて多い人数で試験が行われます。

第Ⅲ相試験の目的は、薬を投与することが「何もしない(プラセボ)」、または「従来の治療方法」と比較して有効、もしくは劣っていないことを証明するために行われることから、より多くの患者様に参加してもらう必要があります。

標準治療(現時点での最適な治療)との比較試験を行うため、参加者は治験薬投与と標準治療、またはプラセボのいずれかを受けることになるでしょう。

患者様や医師がどちらを受けるのか決めるのではなく、無作為に決定され、試験終了まで自分がどちらなのかはわからないようになっています。

治験への参加方法

治験に参加するには、主に2つの方法があります。

  • 医師から参加を勧められる
  • 患者様が情報を収集して参加を希望する

かかりつけの医師から治療のために参加を勧められるケースもありますが、患者様自身が参加を希望するケースが大半です。

近年は、新聞やインターネットの専門サイトに治験の案内が掲載されています。

病院内に募集ポスターが掲載されていることも多いので、参加を希望される方は医療機関へご相談ください。

二宮レディースクリニックでは
治験参加を募集しております

ご興味のある方はお気軽にご相談ください。

治験の詳細はこちらから

LINE相談はこちらから

治験の手順

治験の手順について

申し込んだからといって、すぐに治験が開始されるわけではありません。

開始前には専用の文書に基づいて丁寧に説明が行われ、終了時にも診察や検査が行われます。治験の具体的な手順について解説をします。

①事前説明

希望したからといって、必ずしも治験に参加できるとは限りません。

まずは医師による診察が行われ、患者様が参加できる状態であるか確認します。

医師によって参加可能だと判断されれば、臨床研究コーディネーター(CRC)より説明が行われます。

治験の目的や内容、スケジュールや予想される副作用についての説明が行われるので、不安や疑問があれば質問しておきましょう。

②治験薬の使用

参加を決めたら同意書に署名を行い、治験の参加基準に合うか、改めて確認するために検査や診察が行われます。

その後、決められたスケジュールに従って、薬が投与されます。

内容によっては、通常の検査や診察よりも来院回数が多くなることもあるでしょう。

場合によっては、入院が必要となることもあります。

スケジュール通りに投与を行わなければ、求めている結果が得られない上に、副作用が出ることもあります。

スケジュールを伝えられたら、決められた日に来院しましょう。

投薬によって体調が悪くなった、体に違和感があるなどの変化を感じたら、受診予定がなくてもすぐに臨床研究コーディネーターに連絡を行います。

③検査・診察

治験が完了した後には、治験薬投与後の体の変化や副作用の有無を確認します。

来院するように求められたり、定期的に電話連絡で体調を確認されたりするでしょう。

面倒だと感じるかもしれませんが、健康を維持するためにも、検査や診察といったアフターフォローを受けることも大切です。

体調が悪くなった、投薬前と体調が異なるなどの変化があれば、担当の医師へご相談ください。

治験は危険?

医師から勧められた場合でも、治験への参加を決めるのは患者様自身です。

臨床研究コーディネーターが丁寧に説明を行ってくれるので、内容を理解した上で参加するか否か判断しましょう。

参加すると決めた後でも、「辞めたい」と思ったときにはいつでも辞退することが可能です。

辞退に際して、費用が発生するような不利益を被ることはないので安心してください。

万が一、治験への参加中に副作用が現れた場合は、状況に応じて治療計画の見直しが行われます。

医師に適切に対処してもらえることはもちろん、国による補償も受けられます。

参加に際して不安なことがあれば、担当医師や臨床研究コーディネーターへご相談ください。

治験に興味がある方は二宮レディースクリニックへご相談ください

治験のお問い合わせは二宮レディースクリニックへ

開発された新薬の安全性や有効性を確認するために行われるのが、「治験」です。

元々持病がある方であれば、新薬によって症状が改善される可能性があります。元々健康な方であっても、医療を通して社会貢献できるというメリットがあります。

興味があるという方は、二宮レディースクリニックへご相談ください。

当院が行っている治験について、専門のスタッフである治験コーディネーターが、患者様に納得いただけるまで丁寧にご説明いたします。

「参加するか迷っている」、「話しだけ聞いてみたい」という方も、まずはお気軽にご相談ください。

二宮レディースクリニックでは
治験参加を募集しております

ご興味のある方はお気軽にご相談ください。

治験の詳細はこちらから

LINE相談はこちらから

この記事の監修者
二宮 典子

医師。泌尿器科専門医・指導医、漢方専門医、性機能専門医。
2015年から女性医療に特化したクリニックの院長として泌尿器科・婦人科・性機能に関する専門的診療に従事。医療者向けの講演会や一般向けのYouTubeなど幅広い活動を行う。2021年にNINOMIYA LADIES CLINICを開院し、院長就任。自院では、医療者にしかできない誠実で安全な美容を提供するべく、アートメイク・女性器治療などにも注力する。