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2023.11.08

京都院

トラベルクリニックは当日でも受診できる?利用方法と予防接種を受ける際の注意点

当日のトラベルクリニック利用について解説

トラベルクリニックの利用を考えているものの、どのタイミングで受診すれば良いのかわからないという方もいるでしょう。

トラベルクリニックは、当日予約や当日の予防接種が可能なのでしょうか。

今回は、トラベルクリニックの診療内容や利用の流れ、予防接種を受ける際の注意点をご紹介します

海外渡航が決まった、海外渡航を検討してるという方は、ぜひ参考にしてください。

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トラベルクリニックとは?

トラベルクリニックとは、海外渡航者向けの診療を行っているクリニックを指します。

トラベルクリニック専門で診療を行っている場合と、「渡航外来」を設けて他の診療と併せて対応している場合があります。

トラベルクリニックの最大の特徴は、渡航先に合わせたワクチンの接種が受けられるという点です。

また、英文書類の作成や渡航先の感染症に関する情報の提供など、スムーズに海外へ渡航できるように健康面での様々なサポートが受けられます。

健康問題の有無にかかわらず、海外渡航が決まったらトラベルクリニックで診療を受けましょう。

トラベルクリニックは当日予約・当日接種が可能?

トラベルクリニックでは、様々な種類のワクチンが取り揃えられています。

当日予約であっても、ワクチンを常備している場合は即日接種が可能です。

ただし、トラベルクリニック専門ではなく一般的な診療の合間に渡航外来の対応を行っている場合は、診察日が限られていることがあります。

休診日に当たった場合は即日診療を受けることはできないため、日数に余裕を持って予約を取りましょう。

ワクチンの大半は、複数回の接種が必要です。当日に予防接種を受けられたとしても再度来院が必要となるので、渡航日ギリギリに予約を取るのではなく、渡航の数ヶ月前にクリニックに相談するのが理想です。

トラベルクリニックの詳細はこちら

トラベルクリニックの診療内容

トラベルクリニックにお願いできること

海外渡航者向けの診療を行っているのがトラベルクリニックですが、具体的にはどのような診療が受けられるのでしょうか。詳しくみてみましょう。

渡航先に合わせた予防接種

渡航先の国や渡航期間、現地での生活環境などに合わせて予防接種を行います。

予防接種は1回で完了するものもありますが、大半は2~3回の接種が必要です。

すでに基礎接種が完了しているワクチンでも、10年以上経過している場合には追加接種が必要となることもあります。

ワクチンの種類によって接種回数や接種のタイミングは異なるため、より詳しい情報を知りたいという方は、トラベルクリニックへ確認してください。

予防薬・常備薬の処方

海外渡航後は慣れない環境に身を置くことになるため、国内よりもお腹を壊したり、感染症にかかったりする確率が高くなります。

トラベルクリニックでは、渡航先の感染状況や渡航目的に合わせて予防薬を処方したり、常備薬を処方したりすることも可能です。

マラリア危険地帯に渡航予定の方にはマラリア予防薬を、高所に行く予定の方には高山病予防薬を処方します。

風邪薬や胃腸薬、整腸薬や軟膏といった常備薬の処方も可能です。

また、処方薬を渡航先の国に持ち込む際には、英文での「処方証明書」が必要となることが多いです

いざという時のために飲み慣れた薬を用意しておきたいという方は、トラベルクリニックへ相談してください。

抗体検査・その他の検査

トラベルクリニックでは、予防接種だけでなく抗体や結核、HIVや血液型といった、あらゆる検査にも対応しています。

クリニック内で検査を行う場合は即日結果を知ることができますが、ラボに検査を外注する場合は、結果がわかるまでに数日かかります。

また、すぐに検査結果がわかったとしても、英文でレポートを作成する場合は数日から数週間かかることもあるでしょう。

予防接種と同様に、各種検査も日数に余裕を持って受けるようにしてください。

海外渡航のための健康診断

労働安全衛生法により、労働者を海外へ派遣する場合は、渡航前後に健康診断を受けることが事業者に義務付けられています。

仕事の都合で6ヶ月以上海外に滞在する場合は、渡航前と帰国後の2回、健康診断を受けなければならないのです。

この場合、健康診断の費用は事業者が支払うケースが多いので、支払いに関しては自社内でよく確認しておいてください。

英文診断書の作成

渡航先の国から健康診断書やワクチン接種の証明書の提出を求められることがありますが、英文で作成した書類を提出しなければなりません。

健康診断書やワクチン接種の証明書はあらかじめ英文で作成してもらえますが、母子手帳の履歴やお薬手帳の内容などは自身で英文にする必要があります。

トラベルクリニックの中には、各種書類の英語翻訳に対応しているところもあります。

母子手帳やお薬手帳などの内容を英文にしたい場合は、トラベルクリニックに相談してみましょう。

まとめ
  • ・ワクチン接種はもちろん、必要回数や接種のタイミングも教えてもらえる。
  • ・海外渡航に必要な検査や健康検診、常備薬の処方も受けられる。
  • ・海外渡航に必要な英文書類の作成も依頼できる。

海と空クリニック京都駅前の料金一覧

トラベルクリニックのワクチン料金

「海と空クリニック京都駅前」の予防接種料金とその他の診療にかかる料金をご紹介します。トラベルクリニックの費用目安を知りたいという方は、ご一読ください。

予防接種料金

トラベルクリニックで事前に把握しておきたい費用が、予防接種料金です。

基本的に予防接種は自費診療となり、健康保険が適用されません。

複数回接種すると数万円と高額になることもあるので、事前に料金を把握しておきましょう。

海と空クリニック京都駅前で受けられる予防接種の種類と回数、料金をご紹介します。

▼予防接種1回あたりの料金

ワクチンの種類
接種回数
料金(1回分/税抜)
破傷風
3回
4,500円(学生料金:3,000円)
A型肝炎
3回
9,200円(学生料金:7,700円)
B型肝炎
3回
7,800円(学生料金:6,300円)
日本脳炎
3回
7,000円(学生料金:5,500円)
狂犬病
3回
15,000円(学生料金:13,500円)
麻疹
2回
7,050円(学生料金:5,550円)
風疹
2回
7,050円(学生料金:5,550円)
MR(麻疹・風疹)
2回
12,000円(学生料金:10,500円)
おたふくかぜ
2回
6,000円(学生料金:4,500円)
水痘
2回
9,500円(学生料金:8,000円)
髄膜炎菌
1回
25,000円(学生料金:23,500円)


※「医療法人心鹿会海と空クリニック京都駅前」では、2023年度国産ワクチンのみを扱います。

上記の他にも、肺炎球菌や不活化ポリオ、インフルエンザなどの予防接種も可能です。

ワクチンについてさらに詳しく知りたいという方は、海と空クリニック京都駅前へご相談ください。

その他の料金

トラベルクリニックの費用を調べる際には、予防接種料金以外の料金も調べておくと安心です。

海と空クリニック京都駅前では、予防接種料金の他にも下記の費用が必要となります。

・英文診断書 6,000円
・診察料(初診) 6,000円
・予防薬処方箋発行料 1,100円

海と空クリニック京都駅前に限らず、英文書類の作成には5,000~10,000円程度の費用がかかります。

クリニックによっては500~1,000円程度の再診料がかかることもあるので、複数回利用する予定があるという方は、再診料も忘れずにチェックしておきましょう。

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診察当日に必要となるもの

診察当日には、下記が必要となります。忘れずに持参してください。

・健康保険証
・渡航先と滞在期間に関する情報
・母子手帳(コピー・写真でも可)
・渡航先で提出を求められる書類(診断書・証明書など)
・パスポート
・お薬手帳

予防接種を希望する場合は、母子手帳に記載されている過去の予防接種記録が必要となります。

予防接種記録部分のコピーや写真でも構わないので、情報がわかるものを持参しましょう。

また、渡航先によっては決まった形式の書類を提出するよう求められることがあります。

健康診断書や予防接種の証明書など形式に指定がある場合は、事前にダウンロードしておき、診察時に医師に渡して記載をお願いしてください。

診療内容によっては、パスポートが必要となる場合もあります。

また、持病に関する内服薬の処方を希望される場合は、お薬手帳があるとスムーズに薬を処方してもらえます。

トラベルクリニックご利用の流れ

トラベルクリニック診察の流れ

トラベルクリニックは、どのような流れで利用すれば良いのでしょうか。予約から診察までの基本的な流れをご紹介します。

①webで予約を済ませる

トラベルクリニックの利用を希望する方は、まずはwebで予約を取りましょう。

診察を受け付けている日であれば当日予約ができることもありますが、休診日も考慮して前もって予約しておくと安心です。

webであればクリニックの営業時間外でも予約が可能であるため、仕事の休憩時間や家事の合間など、タイミングを選ばずに予約を完了させられます。

予約の際にクリニックに確認しておきたいことがあるという方は、直接スタッフとお話ができる電話で予約を取りましょう。

②診察当日に向けて準備をする

トラベルクリニックでは、診察前に問診表の記入が求められます。

web予約を行う際に問診表の記入が求められることもあれば、問診票をダウンロードして診察当日に提出するよう求められることもあります。

スムーズに診察が受けられるように、事前にしっかりと問診票に詳細な情報を記入しておきましょう。

渡航先の国や機関によっては、提出する健康診断書の書式が決められていることがあります。

アメリカの大学に留学する場合は、大学のウェブサイトから健康診断書をダウンロードして、医師に検診や問診の結果を記入してもらう必要があるのです。

診察当日までに渡航に必要な書類を調べて、事前に準備が必要なものは忘れずに揃えておきましょう。

「海と空クリニック京都駅前」では、問診票はwebで記載します。複数のワクチン接種が必要な場合でも、問診票への記入は1つで済むのが特徴です。

③来院・受診

当日は、予約時間にクリニックに来院して診察を受けます。

健康診断を受けたり予防接種を受けたりして、渡航の準備を済ませましょう。

健康診断の内容によっては、飲食の制限や薬の服用を制限するよう、クリニックから指示があるはずです。

指示を守らないと健康診断が受けられなくなってしまうので、忘れないように注意しましょう。

「海と空クリニック京都駅前」では、感染症医に相談することが可能です。

海外渡航に際して確認しておきたいことがあれば、医師に相談してください。

④次回診察の予約

予防接種が1回で済めば初診のみで終了となりますが、2~3回と複数回の接種が必要であれば、次回の診察予約を取ります。

予防接種のスケジューリングは医師が考えてくれるので、次回来院できる日を伝えましょう。

万が一、渡航日までに予防接種を終わらせられない場合は、渡航先の現地クリニックで予防接種の続きを受けたり、一時帰国時に予防接種の続きが受けられたりするよう、スケジュールを調整してもらってください。

海外渡航に関するご相談は海と空クリニック京都駅前へ

トラベルクリニックに関する記事のまとめ

当日予約や当日の予防接種に対応しているクリニックもありますが、休診日に当たってしまうこともあります。

また、複数回接種が必要なワクチンを選択した場合、数週間から数ヶ月後に再び接種を受ける必要があります。

トラベルクリニックの診療が一日で終わるとは限らないため、渡航日に間に合うように、余裕を持って利用しましょう。

トラベルクリニックでの診療を希望する方は、「海と空クリニック京都駅前」へご相談ください。

感染症医をはじめとしたスタッフが、渡航前の健康相談やワクチン接種を始め、旅行中や滞在中における医療サポートを総合的に提供します。

海と空クリニック京都駅前へのご相談はこちら

この記事の監修者
池田 裕美枝

京都大学医学部卒業。総合内科研修後、産婦人科に転向。現在、海と空クリニック京都駅前院の院長として専門的診療に従事。また、神戸市立医療センター中央市民病院女性外来等を担当しつつ京都大学大学院医学研究科にて、女性の社会的孤立や月経前症候群による社会的インパクトなどを研究している。