
痛みやかゆみなど、陰部に不快感があると日常生活に支障をきたします。
特に性交時に強い痛みを感じると、性行為を行うことが嫌になって、パートナーとの関係性が悪化してしまうケースもあります。
辛い腟症状を改善できる治療方法として、注目を集めているのが「モナリザタッチ」です。
モナリザタッチとは、どのような治療方法なのでしょうか。また、どの程度の費用がかかるのでしょうか。
今回は、モナリザタッチの施術費用の目安をご紹介します。
治療方法や期待できる効果、施術の流れや注意点についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
「モナリザタッチ」とは?
名称は知っていても、具体的な治療方法は知らないという方もいるでしょう。
まずは、モナリザタッチの特徴と、施術に適した方の特徴をご紹介します。
モナリザタッチの特徴
腟や外陰部の粘膜や皮膚に炭酸ガスレーザー(CO2レーザー)を照射することで、粘膜組織を活性化させる治療方法を「モナリザタッチ」といいます。
レーザーを細かい点状に照射し、組織に微細な穴を開けるフラクショナルという方法が採用されていて、皮膚を再生・修復する効果が期待できます。
元々、皮膚科や美容皮膚科でニキビ跡の凹凸を改善するために用いられていた技術を、腟の治療に応用したものがモナリザタッチです。
モナリザタッチの施術を受けることで、加齢や生活習慣によって衰えた腟の機能の回復を目指せます。
モナリザタッチはこんな方におすすめ
モナリザタッチの施術は、以下の症状を抱えている方におすすめです。
- 腟が乾燥している
- 腟や外陰部に痛みがある(陰部痛)
- 腟や外陰部にかゆみがある(陰部掻痒)
- 性交時に痛みがある(性交痛)
- おりものが臭う(帯下臭)
- 排尿時や排尿後に陰部が痛む(排尿時痛・排尿後痛)
- 治療を受けても膀胱炎を繰り返している(再発性膀胱炎)
- ふとした瞬間に尿漏れが起こる(軽度の尿失禁)
- ホルモンを使用した治療を受けられない、受けたくない
モナリザタッチの施術費用と回数
施術を検討したときに気になるのが、費用と回数の目安です。
モナリザタッチの施術には、どの程度の費用がかかるのでしょうか。
また、どの程度の回数、通院する必要があるのでしょうか。詳しく解説します。
施術費用の目安
モナリザタッチは自由診療であるため、健康保険は適用されません。
医療法人心鹿会のモナリザタッチの料金は、以下の通りです。
腟・外陰部の治療:1回 55,000円(税込)
外陰部のみの治療:1回 33,000円(税込)
クリニックによって設定されている料金は異なり、施術回数によって変動するケースもあります。
また、施術にかかる費用とは別に、診察料や麻酔クリーム代が請求されることもあります。
正確な費用や料金の内訳を知りたいという方は、受診を希望しているクリニックへ直接お問い合わせください。
施術回数の目安
十分な効果を得るために、モナリザタッチは1ヶ月に1回、全3回の施術が推奨されています。
しかし、患者様の状態によっては、1~2回の施術でも効果を実感できるケースもあります。
医師が十分に効果が出ていると判断すれば、3回の施術を受けずに治療を終えても問題ないでしょう。
基本的に40代以下の患者様であれば、全3回の施術で治療が完了しますが、50代以降は腟の回復力が低下する方が多いため、治療スケジュールを延期する場合があります。
想定通りに治癒しているかを診察しながら治療を進める必要があるので、正確な施術回数に関しては医師へご確認ください。
モナリザタッチに期待できる効果

腟症状や性交痛の治療に用いられることが多いモナリザタッチですが、具体的にどのような症状を改善できるのでしょうか。
モナリザタッチで改善が期待できる症状をいくつかご紹介します。
腟症状の改善
レーザーを照射することで、主に以下の腟症状の改善が期待できます。
- 腟の乾燥
- 腟の弾力不足
- 腟の不快感
- おりもののニオイ
- 外陰部の痛み
- 外陰部のかゆみ
- 腟ガス(おならのような腟排気音)
- 入浴時のお湯漏れ
性交時のトラブル改善
レーザーを照射することで、主に以下の性交時のトラブル改善が期待できます。
- 腟のうるおい不足
- 性交時の痛み
- 性交時の感度不良
- 性交後の出血
- 性交後の膀胱炎の症状
- 性交後の腟炎の予防
排尿に関するトラブルの改善
レーザーを照射することで、主に以下の排尿に関するトラブルの改善が期待できます。
- 頻尿
- 尿漏れ(軽症の場合)
- 排尿後の残尿感
- 排尿後のムズムズする感覚
- 抗生剤で改善しない膀胱炎症状
上記の症状にあてはまる方は、モナリザタッチの治療で改善できる可能性があります。
我慢せずに、モナリザタッチの取り扱いがある医療機関へご相談ください。
モナリザタッチの施術の流れ

施術を検討している方の中には、事前に具体的な流れを把握しておきたいという方もいるでしょう。
施術当日は、どのような流れで治療が行われるのでしょうか。詳しく解説します。
①施術前:麻酔クリームの塗布
施術当日は、クリニックへ行くと内診室へ案内されます。
脱衣の指示があるので、靴やズボン、下着などの着衣を脱ぎ、検査台に座って待ちましょう。
次に、看護師から施術箇所に麻酔クリームが塗布されます。
麻酔が効くのを待つ間に、出血や発熱がある、月経がはじまってしまったなど、気になることがあれば看護師に伝えてください。
症状によって、施術を延期した方が良いと判断されることもあるので、些細なことでも伝えておくことが大切です。
②施術:レーザー照射
10~20分程度経ち、麻酔が十分に効いていることを確認できたら、いよいよモナリザタッチのレーザー照射に移ります。
施術時間の目安は、腟内への照射が2~3分程度、外陰部粘膜への照射が3~4分程度です。
痛みの有無は粘膜の状態によって異なり、正常であれば痛みを感じることはほとんどないでしょう。
しかし、粘膜が弱っている場合は、痛みを強く感じることがあります。
我慢できないほどの強い痛みを感じたときには、施術を行っている担当医へ伝えてください。
③施術後:アフターケア
レーザー照射を終えたら、治癒を促し、痛みを和らげるために、数種類の薬剤を混合したクリームを塗布します。
施術後にも痛みが続く場合は、クリニックのベッドで休むこともできるので、スタッフに相談しましょう。
問題がなければそのまま着替えを済ませ、お会計を行って帰宅します。
メンテナンスのために次回の診察でモナリザタッチの施術を希望される方は、ご自身でWeb予約していただくことが可能です。
詳しくは会計時にスタッフにお尋ねください。
モナリザタッチ施術後の注意点
日帰りで施術を受けられる上に、ダウンタイムも少ないモナリザタッチですが、施術後には以下の注意点を守る必要があります。
- 施術当日の入浴は、浴槽には浸からず、シャワーで済ませてください。
- タンポンを使用する場合は、施術後1週間以上の間隔を空けてください。
- 性行為は、施術後1週間は控えてください。
- 浸出液や血が出た場合は、柔らかいナプキンを使用してください。
- 施術後にも痛みが続く場合は、保冷剤を薄いガーゼで包んで冷却してください。
施術後に気になることがあれば、再診時に担当医に症状を伝えてください。
緊急性が高い場合は、クリニックに連絡して早急に受診しましょう。
モナリザタッチに関するQ&A
施術方法や費用については理解したものの、まだ不安や疑問が残っているという方もいるかもしれません。
最後に、モナリザタッチに関するよくある質問をQ&A形式でご紹介します。
安心して施術に臨むためにも、事前に不安や疑問を解消しておきましょう。
1.施術中に痛みはある?
施術前に麻酔クリームを塗布するため、施術中に痛みはほとんど感じないでしょう。
しかし、粘膜の状態が悪いと麻酔の効果が十分に得られないため、施術部位によっては多少痛みを感じることもあります。
処置は数分程度で完了しますが、レーザーの出力を調整することも可能なので、痛みがあれば担当医に伝えてください。
2.効果はどのくらい持続する?
個人差がありますが、モナリザタッチ3回照射後の効果持続期間は、1年程度だといわれています。
効果を持続させたい場合は、半年~1年ごとにメンテナンス照射(1回)を受けると良いでしょう。
施術回数やメンテナンスの頻度についてより詳しく知りたいという方は、医師へ直接ご確認ください。
3.施術を受けられない人もいる?
医療行為にあたるモナリザタッチは、患者様の状態によって施術が行えない可能性があります。
以下にあてはまる方は、モナリザタッチが治療として適切であるか、医師に確認してもらってください。
- 施術当日に照射部位に感染症を有する方(腟カンジダやクラミジア、性器ヘルペスや淋病など)
- 照射部位に悪性疾患の疑いがある方(皮膚がんや腟がん、外陰がんや子宮頸がんなど)
- その他、担当医が不適切と判断した場合
モナリザタッチを希望される方は医療法人心鹿会へご相談ください

腟症状や性交痛など、デリケートゾーンに関する悩みは、簡単に人に相談することはできません。
しかし、放置していると症状が悪化したり、パートナーとの関係性が悪化したりする可能性があります。
辛い症状にお悩みの方は、放置せずに適切な治療を受けましょう。
モナリザタッチの施術を検討している方は、医療法人心鹿会へご相談ください。
女性性機能の治療に長けた女性医師が、患者様の症状に合わせて適切な治療方法をご提案いたします。
医師だけでなくスタッフも全員女性ですので、患者様が現在抱えているお悩みについて、お気軽にご相談ください。