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2024.12.02

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性行為後に出血が起こる原因は?病気や妊娠の可能性、受診の目安について解説

性行為後に出血が起こる原因は?病気や妊娠の可能性、受診の目安について解説

生理のように決まったタイミングで出血が起こるのなら問題ありませんが、性行為後のように本来なら出血が起こるはずのないタイミングで血を目にすると、不安を感じます。

性行為後に出血が起こった場合、どのような原因が考えられるのでしょうか。

原因として考えられる病気や妊娠の可能性、受診の目安について解説します。

出血が起こったけれど、どのように対処すれば良いのかわからないという方はご一読ください。

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目次

性行為後に出血が起こるのはなぜ?

性行為後に出血が起こるのはなぜ?

女性器周辺の皮膚は薄く、腟粘膜はデリケートであることから、性行為後の出血は珍しいことではありません。

性行為を行った直後に出血が起こった場合は、外陰部に傷を負った、もしくは子宮頸がんや性感染症などの病気を発症している可能性があります。

すぐに治まらず数日続く場合や、流れ落ちるほど出血量が多い場合は、深刻な病気を発症している可能性があるといえるでしょう。

血の色や量だけでは、原因を特定することは難しいです。

頻繁に出血が起こる、一度血が出るとなかなか治まらない、大量に出血しているという方は、放置せずに早急に婦人科を受診してください。

性行為後に出血が起こる主な原因

性行為後に出血が起こる主な原因

生理以外のタイミングで性行為後に出血が起こった場合は、外傷を負っている、もしくは病気を発症している可能性があります。

考えられる出血の原因について、一つずつ解説します。

①腟や外陰部の外傷

性行為を行った際に、摩擦によって腟口や外陰部が傷付いてしまうことがあります。

シーツに血が付着していたり、トイレットペーパーに血が付着していたりすることがあるでしょう。

外傷が原因の出血は鮮血であることが特徴で、大抵は1日程度で治まります。

出血が多い場合には、生理用ナプキンやおりものシートを当てて対処すると良いでしょう。

腟口や外陰部に傷が確認できない場合は、ポリープが切れたり、病気を発症したりしている可能性があります。

細菌感染を引き起こさないためにも、早急に婦人科を受診してください。

②子宮腟部びらん

子宮口(子宮の入り口部分)が赤くただれているように見える状態を「子宮腟部びらん」といいます。

「びらん」とは、皮膚や粘膜がただれている状態を指しますが、子宮腟部びらんの場合は実際にただれているわけではなく、そう見えるケースがほとんどです。

痛みやかゆみのようなはっきりとした自覚症状は少なく、20~30代の女性に多いという点が特徴です。

物理的な刺激に弱くなるため、性行為後に出血が起こることがありますが、出血が一時的であれば経過観察を行います。

早急に治療を必要とする危険な状態ではないので、都合の良いタイミングで受診してください。

③子宮頚管ポリープ

子宮口付近(子宮から腟に繋がる筒状の部分)にできる良性腫瘍を「子宮頸管ポリープ」といいます。

良性であることから切除の必要はありませんが、稀に悪性であるケースも存在するため、疑わしい場合には検査が行われます。

基本的に痛みのような自覚症状は現れませんが、スポーツや性行為によって刺激を受けると、出血が起こったり、茶褐色のおりものが出たりすることがあります。

頻繁に出血が起こる場合は、婦人科を受診して経過観察を行うべきか、切除するべきか、医師に判断してもらってください。

④子宮頸がん

子宮頸部にできるがんを「子宮頸がん」といいます。

20代後半から増え始め、40代の女性に最も多くみられる病気です。

初期症状はほとんどないものの、進行すると不正出血が起こるようになり、子宮頸部に腫瘍があると性行為後に出血が起こりやすいという特徴があります。

出血が起こったり、茶褐色のおりものが出たりする場合は、病状がかなり進行していると考えられます。

定期的に検診を受けて早期発見を目指すことが理想ですが、すでに症状が出ているという方は、早急に婦人科を受診してください。

⑤性感染症

クラミジアやトリコモナス、淋菌などの性感染症でも、性行為後に出血が起こることがあります。

性感染症の場合は、性行為後の出血に加えて以下の症状が現れやすいという特徴があります。

  • 水っぽいおりものが増加する
  • おりもののにおいが強くなる
  • 下腹部痛が起こる
  • 性交痛が起こる
  • 発熱がある

出血だけでなく上記の症状が現れている方は、性病検査を受けましょう。

性感染症を放置してしまうと、不妊や異所性妊娠、流産や早産に繋がることがあります。

発症に気付いた方は、早急にパートナーと共に治療を受けてください。

性行為後の出血と妊娠の関連性

性行為後に出血が起こると、真っ先に疑うのが「妊娠の可能性」ではないでしょうか。出血と妊娠には、どのような関連性があるのでしょうか。妊娠していないケースと、妊娠しているケースの2つの可能性をご紹介します。

生理が来た可能性がある

生理が近いタイミングで性行為を行うと、出血が起こることがあります。

性行為によって生理が誘発されるというわけではなく、生理のタイミングに偶然重なってしまい、出血が起こるケースがあるのです。

性行為後に出血が起こったとしても、数時間から数日のうちに生理が始まれば問題ないといえるでしょう。

妊娠は成立していないので、普段の生理期間中と同じように過ごしてください。

「着床出血」の可能性がある

妊娠した場合に起こるのが、「着床出血」です。

着床出血とは、受精卵が子宮内膜に着床した際に起こる微量の出血を指します。

性行為を行ったタイミングが排卵日付近であれば、生理予定日の少し前に着床出血が起こることがあります。

生理のように大量に血を排出することはありませんが、少量の出血が起こった、血が混ざって茶色いおりものが出たという場合には、着床出血の可能性があるといえるでしょう。

生理予定日から1週間後に検査薬を使用して、妊娠していないかチェックしてみてください。

性行為後に出血が起こった場合の受診の目安

いきなり腟から出血が起こると、不安に駆られて慌ててしまう方も少なくありません。

出血が起こった場合は、医療機関を受診したほうが良いのでしょうか。受診の目安をご紹介します。

受診は必要ないケース

パートナーの爪の引っかかりや、挿入時の摩擦が原因で出血が起こった場合は、数日以内に治まります。

比較的鮮やかな赤色、もしくはピンク色の血が出ている場合は、外傷が原因で起こった出血である可能性が高いといえます。

おりものの形状や色、においや量に変化はみられないケースや、痛みや発熱など、出血以外の症状は現れていないというケースであれば、受診は必要ないでしょう。

出血量が多い場合は、清潔なガーゼやナプキンを当てて傷口を圧迫してください。

自身での手当てが難しい、出血に不安を感じているという方は、婦人科を受診して医師に相談しましょう。

受診が必要なケース

早急に受診が必要なケースは、出血量が多い、またはなかなか治まらないケースです。

生理のように大量に血を排出する、数日に渡って出血が続くという場合には、外傷が悪化している、もしくは深刻な病気を発症している可能性があります。

特に、おりものの変化や痛み・発熱などの出血以外の症状が現れている場合は、病気を発症している可能性が高いといえるでしょう。

経過観察を待たずに、早急に婦人科を受診してください。

性行為後の出血に関するQ&A

性行為後の出血に関するQ&A

最後に、性行為後の出血に関する質問をQ&A形式でご紹介します。出血が起こったことで不安を感じているという方は、下記内容もチェックしておいてください。

性行為後に出血が起こるのは異常?

出血が起こると驚いてしまいますが、女性器周辺はデリケートであるため、性行為後に出血が起こることは珍しくありません。

一時的に少量の出血が起こり、数時間から数日程度で治まる場合は特に問題ないといえるでしょう。

出血を繰り返している、性交時に痛みを感じるという方は、腟のうるおいが不足している可能性があります。

保湿ジェルを使用したり、レーザー治療を受けたりすることで改善できるので、うるおい不足でお悩みの方は婦人科へご相談ください。

性行為後の出血は何日続く?

外傷が原因であれば、性行為後1日程度経過すれば出血は治まります。

着床出血でも、2~3日程度で治まるケースがほとんどです。

出血が3日以上続くという場合は、子宮頸がんや性感染症を発症している可能性が高いといえるでしょう。

出血を放置していると、完治までに時間がかかってしまいます。

貧血を引き起こすこともあるので、早急に婦人科を受診してください。

生理が来れば妊娠の可能性はない?

性行為後に普段通りの生理が来たのであれば、妊娠の可能性は低いといえるでしょう。

しかし、「生理が来たと思ったら着床出血だった」というケースもあります。

生理の開始と着床出血が起こる時期は重なっていることから、出血の原因を特定することは簡単ではありません。

妊娠の可能性がある、妊娠していないか不安だという方は、婦人科を受診してください。

出血に関するお悩みは医療法人心鹿会へご相談ください

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腟から出血が起こることは珍しくはありませんが、病気が潜んでいる可能性もあります。

出血が続く、痛みを伴うという場合には、我慢せずに医療機関を受診しましょう。

出血に関するお悩みは、医療法人心鹿会へご相談ください。

医師をはじめとしたスタッフは全員女性ですので、デリケートな問題も気兼ねなくお話しいただけます。

頻繁ではないけれど出血がある、妊娠しているか調べてほしいなど、まずはお気軽にご相談ください。

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この記事の監修者
二宮 典子

医師。泌尿器科専門医・指導医、漢方専門医、性機能専門医。
2015年から女性医療に特化したクリニックの院長として泌尿器科・婦人科・性機能に関する専門的診療に従事。医療者向けの講演会や一般向けのYouTubeなど幅広い活動を行う。2021年にNINOMIYA LADIES CLINICを開院し、院長就任。自院では、医療者にしかできない誠実で安全な美容を提供するべく、アートメイク・女性器治療などにも注力する。

この記事の監修者
鎌田 良子

兵庫医大医学部卒業。泌尿器科専門医、そして腹腔鏡手術・内視鏡手術のエキスパートとして執刀医または後輩の指導育成にあたる。プライベートではトライアスロンでもっとも名のあるアイアンマン70.3世界選手権出場、完走を果たす。